春講日記(その20)-久方の光のどけき-

ため息をついていた生徒がいました。登場していきなりのため息でしたから、勉強がしんどくなったわけではなかろうと思います。

「どうしたん?気合い入れたるでぇ。」

ちょっと低い声が、小生からかけられます。

「明日から学校です。気が重いです。」

正直でいいですね。しかし塾だろうが学校だろうが、勉強やる気が足らないようでは困ります。

「何で気が重いのかな?」

この問いには正直こたえるとマズい、生徒はとっさに思ったにちがいありません。

「始業式がつらいです。立ってなきゃいけないし。」

しめしめ、うまく収めたったわいと、胸をなでおろす声が聞こえるようです。

「勉強のつらさに比べれば、始業式の一つや二つ、ど~ってことないわいなぁ。」

え?そうくるか?ド真ん中ストライクやんけ。まずい…(^_^;)。

「そうですよね。勉強以前の問題ですよね。僕がまちがっていました。気合を入れ直します。」

生徒はわき目もふらずに勉強し始めました。

ほんの30秒のやり取りでしたが、思惑あいせめぎあい、楽しい枕でした。

今日も一日がんばりましょう!

石川数学塾大阪
学園前教室・杉浦