幸-冬講日記(33)

哲学談義です。「幸せとは何ぞや?」と。

答えます。「人は、これぞまさに幸せと思えるものを、幸せと呼びます」と。

一見して、たいしたことはない形而上学ですが、入試直前のこの時期になると、心に染みます。

「○○大学しか考えていません。妥協しません!」とか、「××中学校しか受験しません。他を受けて通っても、行きません!」など、固い決意の旗を高らかに掲げていらっしゃった皆さんが、「無事、健康に受験を終えられますように」とか、「どこでもいいです。ご縁がありますように」などと、小声でのたまい始めます。

風見鶏、日和見主義などと、非難するつもりは毛頭ありません。皆さんが見定めるところの「幸せのカタチ」が、変わっただけなのだろうと思います。

人は幸せになるために生きています。生きることは日々の営みであり、哲学でも形而上学でもありません。

あれこれさまざまな幸せのカタチと、うまくつき合って生きていきたいものです。

石川数学塾大阪
学園前教室・杉浦