逢-冬講日記(17)

ほとんど誰にも会わないスポットで、バッタリと出くわしました。

一昨日の日曜日、山辺道をてくてくと。三輪から天理の逆コース、萱生に入りかけたところで、衾田陵に裏から登ります。

拝所を左手の尻目に、後円部周遊コース(勝手に名づけました)を選びます。湿地の谷を隔てて、右手に東殿塚古墳の後円部あたり、初老の男性に出会いました。

数年に一度しか人に会わない地点ですから、もしかして狐狸かな…?とか、モノノ怪…など、失礼千万な偏見タップリにあいさつをかましましたところ、男性は来訪目的を告げられました。

西殿塚古墳(衾田陵)には、邪馬台国の女王様が…、イヨでしたっけ、トヨでしたっけ、眠っていらっしゃると…。いやはや、ロマンですねぇ。懐かしさ倍増しまして、また来てしまいました…と。

はい、そうでうね。継体妃・手白香皇女(宮内庁治定)は、論外ですね。採りたてホヤホヤの壷片と埴輪片をお見せして、「4世紀前半でしょうね」と、ご説明申し上げました。

男性は、大きな大きな西殿塚を、もう一周して帰りますと、歩き出されました。

ポカポカ陽気の師走に、なかなか巡りあえない方に出会えた気分です。

ちなみに壷片や土器片ですが、雨が降った翌日など、墳丘から破片が流れ出してきています。宮内庁の「keep out」に入り込まなくても、けっこう拾えます。

と言いましても、あまりに地味すぎて、皆さん無関心なご様子。

小生佐紀路で拾った奈良時代のカワラケを、ある畝に、これ見よがしに飾ってあるのですが、誰も取って行かれません(笑)。

石川数学塾大阪
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